就活鉄人化計画2011/講師:坂本直文氏

就活鉄人化計画2011 第6回 12月号
セミナーでの内定チャンスを掴むにはどうしたらよいか

みなさん こんにちは。
今回は、企業が開催するセミナー、説明会、質問会、交流会、本支店見学会、研究所・工場見学会等で内定チャンスを掴むための方法についてレクチャーします。

セミナーへの取り組み方(参加態度)から仕事の取り組み方を類推

採用担当者は、受験者のセミナーへの取り組み方(参加態度)から、入社後の仕事への取り組み方を類推します。
たとえば、
  • 時間に余裕を持って来る受験者だったら、仕事にも余裕を持って(計画的に)取り組む社員になりそうだ…とか。
  • 採用担当者にしっかり挨拶をする受験者だったら、お客様にしっかり挨拶をする社員になりそうだ…とか。
  • 一番前に座る受験者だったら、職場での会議やプレゼンの場でも一番前に座って、積極的に参加する社員になりそうだ…とか。
  • 何度もセミナーに来る受験者だったら、お客様にも何度も粘り強くアプローチする社員になりそうだ…とか。
  • お礼状をきっちり送ってくる受験者だったら、お客様にもきっちりアフターフォローする社員になりそうだ…などです。

大きく差がつく8つの心掛け

以下、他の受験者とは自然と大きな差がつく、8つの心掛けをご紹介します。これらは上位内定者が実行していることです。たとえ1つでも実行すれば、内定獲得にグッと近づきます。
前回のレクチャー同様、楽しみながら実行してみてください。
1.一番乗りする (最初にきちんと名乗る)
セミナー会場に、開場時間直前に行くと、多くの学生の中に埋没してしまいます。よって、できるだけ早く行きましょう。すると、学生はまだあまり来ていないので、採用担当者にしっかり挨拶をすることができます。この際、大学・氏名等をきちんと名乗ることが大切です。もしも忙しそうでなかったら、質問をすることもできます。(話をしてある程度打ち解けたら、唐突な印象を与えることなく名刺を渡すこともできます。名刺は顔写真も印刷しておくと名前と顔を合わせて覚えてもらえます)。このようにすると、自らの存在を採用担当者の記憶に刻み付けることができます。なお、人事担当者からなぜ早く来たのかを問われたら、「私は御社が第一志望ですので、一番乗りしたいと思って家を早く出ました」といった感じのことを礼儀正しく返答すると「君は熱意があるね」と意気に感じてくれるようになるものです。
2.採用担当者の手伝いをする (断られても気持ちは伝わる)
会場に早く行き、採用担当者にきっちり挨拶をし、話をして打ち解けることができたら、ぜひともお勧めしたいことがあります。それは、会場の設営等のお手伝いを申し出ることです。たとえば、「せっかくですから、私も椅子や机を運んで、並べます」とか「ただ待っているだけでは恐縮です。会場の設営等、何かお手伝いをさせて頂けますでしょうか」と申し出てみましょう。採用担当者から「そこまでしなくても構いませんよ」と断られることのほうが多いでしょうが、あなたの『気持ち(サービス精神・熱意)と行動力の高さ』は確実に伝わります。
3.一番前に座る(目で会話ができる)
会場の座るべき位置ですが、一番前の一番目立つところがお勧めです。理由は2つです。1つは、採用担当者の話が一番聞きやすく、メモを取りやすいこと。もう1つは、採用担当者と目が合いやすく、距離も近いので、挨拶をしたり、質問をしたりしやすいことです。『目は口ほどにものを言う』という格言がありますが、目が合うことによって、目で気持ちを伝えたりなど、コミュニケーションはとりやすくなるものです。一番前に座って採用担当者と目で会話をすることを心がけてみましょうね。恥ずかしそうに目をそらす受験者が多い中、好印象を得ること間違いないですよ。
4.一番に質問する (手の挙げ方でも大きな差がつく)
質問時間が設けられ、「何か質問はありますか?」とか「質問がある受験者の方は、挙手してください」というアナウンスがあったら、一番に手を挙げましょう。この際、手の挙げ方はとても重要性が高いです。なぜなら、挙げ方に心理状態が現れるからです。恐る恐る挙げるのは弱気な印象を与えてしまうので最悪なNGです。理想は、大きな声で「はい、よろしくお願いします!」と挨拶をしながら、ビシッと力強く挙げることです(指先まで力を込め、ピンと真っ直ぐ伸ばして、高く挙げる)。すると、真っ先に挙げたという度胸の評価が上がると共に、逞しさの評価も上がって、評価は二重に高まります。
(※質問内容の考え方については、前回のレクチャーで説明済みです)
5.終盤にまた質問する (本心から志望していると伝わる)
一度質問したら、間をおいてから、再度質問しましょう。すると、一回しか質問しない受験者と比べて、二倍の情報が得られます。また、あなたの印象も二倍に強まります。さて、二回も質問するなんて、しつこいと思われないだろうか…と心配した人はいませんか?そんなことは全くありませんのでご安心ください。採用担当者からしたら、志望企業なのに質問が1つしかない(質問を一回しかしない)というほうが不自然です。複数回質問してこそ、本心から志望していると伝わるものですよ。ただし、他の受験者を押しのけてまで質問すると協調性がないと思われるので、一度質問したらしばらく間をおいて、他の受験者に質問機会を譲る(思いやりの)気持ちが大切です。
6.お礼を述べて帰る(名刺にお礼の言葉を書いて渡す)
セミナーが終了したら、人事担当者に礼儀正しくお礼をしてから帰りましょう。質問に答えたくださった方には、特に丁寧に感謝の気持ちを伝えましょう。ぜひお勧めしたいのは、名刺の裏側や余白にお礼の言葉を丁寧に書いて渡すことです。あなたの気持ちがしっかり伝わりますし、(唐突ではなく)自然な形で名刺を渡すことができ、あなたの氏名等を強く印象付けることができます。
7.お礼状を送る (感謝の気持ちを形にする)
セミナーは参加しっぱなし…というのが一般的な受験者です。しかし、本気で志望している受験者は、感謝の気持ちを形にすべく、採用担当者にお礼状を出しているものです。宛名は、人事部御中にし、感謝の気持ちを書き綴り、セミナー参加当日に速達で出しましょう。この際に、顔写真つき名刺を添えるとよいでしょう(既にセミナーで担当者に顔写真つき名刺を渡してあれば、お礼状の差出人をすぐにわかってもらえるのでなお良いです)。
8.繰り返し参加する (モチベーションが高まる)
志望度の高い企業でしたら、セミナー、説明会、質問会、交流会、会社見学会、工場見学会、イベントなどは、できるだけ多く足を運ぶことをお勧めします。すると、様々な角度から志望企業のことがわかります。採用担当者のみならず、多くの部門の社員と知り合うことができます。熱意の強さも伝わって、内定獲得にさらに近づくことになります。なお、職場や社員、商品を実際に確認すると、モチベーションも高まりますし、納得してその企業に入社することができます。
以上、8つの心掛けについて説明しましたが、いかがでしたか?大変そうだなぁ…と思いましたか?それとも、就活が楽しくなりそうだなぁ…と思いましたか?大変そうに思った方も、何回か実行すると必ずプラスの成果が現れてくるので、次第に楽しくなってきますよ。就活は自分の行動力を飛躍的に高めるチャンスでもあります。自分大改革の機会としてもご活用くださいね。 

内定者はこう書いた!エントリーシート完全版 著者
就職コンサルタント・心理カウンセラー/坂本直文