就活鉄人化計画2011/講師:坂本直文氏

就活鉄人化計画2011 第7回 1月号
スピード成長の秘訣。たとえ0からでも着実に内定力をつける方法

みなさん こんにちは。
今回は、就職活動の準備が遅れている人のために、スピード成長の秘訣をレクチャーします。一般的な受験者が力を入れていないことばかりですので、短期間で非常に大きな差がつきます。

面接再現:まず、この質問に答えてください。(実際にあった質問)

入社試験の面接で実際にあった質問です。参考までに企業名を付記していますが、他の企業でも頻出です。自分の志望企業の面接試験で出題されたと想定して、回答を考えてみましょう。
  1. 当社はどんな会社か説明してみてください。(サントリー、その他)
  2. なぜ金融ですか?(三菱東京UFJ銀行、その他)
  3. 当社の売上、資本金、株価はご存じですか?(JR東日本、その他)
  4. 最近、関心のある社会問題は何ですか?(伊藤忠商事、その他)
  5. 体力に自信はありますか?(集英社、その他)
  6. 当社の社員の印象について述べてください。(電通、その他)
  7. あなたにとって魅力ある人とはどんな人ですか?(資生堂、その他)
  8. あなたの好きな当社の商品を5つ挙げてください。(カゴメ、その他)
  9. 自分を当社の商品に例えると何ですか。その理由は?(日清食品、その他)
  10. 当社の商品が人気のある理由はなんですか?(JTB、その他) 
(※筆者の就職講座受講生の就活レポートより) 
1〜5の質問は、根拠となる“数字”をきっちり挙げながら説明できると、ビジネスパーソンとしての適性が感じられて高評価です。漠然と答えるだけではダメです。6〜7は、志望企業の社員の実名・実例を挙げながら説明できると、志望度の高さや情報収集力の緻密さが感じられて高評価です。8〜10の質問は、商品・サービスの実際の体験があってこそ、高評価が得られる(説得力ある)返答ができます。

スピード成長できる5つの習慣

スピード成長の秘訣を “5つの習慣”として集大成しました。けっして難しいことではありません。ぜひ実行してください。内定に直結することばかりです。
1.数字で把握する習慣をつけよう!
社会人(ビジネスパーソン)は、物事を数字で捉えて判断・評価します。したがって、エントリーシートでも面接でも、高評価を得る第一条件は、数字を軸にした返答にすることです。たとえば、「当社はどんな会社ですか?」という面接官の質問に対して、「○○に関する食品のメーカーです」と漠然と答えるのでなく、「売上高○○億円、資本金○○億円で、代表的なヒット商品は○○、○○、○○などがあり、たとえば、○○は○○億円の売上でした」などと、数字を軸に返答できると高評価が得られます。自己PRでも、「強靭な体力があります」と漠然と答えるのではなく、「腕立て伏せ100回できる体力があります」などと、数字を軸にすると高評価が得られます。“企業研究”、“自己分析”は、数字を軸に研究・分析する習慣をつけましょう。会社説明会やセミナー等で、ノートを取る際も、数字の部分をしっかりメモすることが大切です。
2.相手(社員)の名前を覚える習慣をつけよう!
社会人(ビジネスパーソン)にとって、相手(お客様・取引先)の名前を覚えるのは、当然のことです。
しかし、たいていの学生は、社員の名前を覚える努力をしていません。たとえば、説明会の受付係、案内係や司会の名前、プレゼンテーターの名前、採用担当者の名前を覚えていない(メモしていない)だけではなく、社長の名前すら覚えていない人がほとんどです。受付係も案内係も、人事部所属の社員の場合は、面接官を務めることだってあります。可能であればネームカード等をチラリと確認して、氏名を覚え、あとでメモすることをお勧めします。
そして、話しかける際は、「○○様・・・」といった感じに、名前で呼びましょう。名前で呼んだほうが印象に残ります。なぜなら、人間は、名前で呼ばれると、自分とのコミュニケーションを大切にしていると感じるもので、名前を呼んでくれた人の名前も覚えておかなくてはと思うようになるからです。なお、面接では、社員の印象や当社で気になった社員(魅力を感じたい社員、自分が目標にしたい社員)について質問されることもよくあります。実名を具体的に挙げて、説得力のある返答をすることが大切です。
3.お礼メールを(直後に)する習慣をつけよう!
社会人(ビジネスパーソン)は、相手(お客様・取引先・上司など)に対して、スピーディーな対応をすることを心掛けています。なぜなら、スピーディーな対応をすることにより、熱意が伝わり、信用も高まるからです。したがって、スピーディーな行動特性を持つ学生は高評価です。したがって、ぜひお勧めなのは、会社説明会や会社訪問・見学、質問会、試験などの直後に、お礼メールをすることです。できれば終了後、1時間以内、最低でも2時間以内にすることを心掛けてみてください。お礼メールをする学生は非常に少ないです。したがって、直後のお礼メールの積み重ねると、(たとえ何千の受験者がいようとも)あなたの存在感は非常に大きくなり、名前をしっかり覚えてもらえるようになります。(※御礼状でもOKです。できれば速達で出しましょう)
4.諦めずに電話する習慣をつけよう!
会社説明会の申込は、通常はインターネットで行うものですが、満席になっていた場合は、どのように対処しているでしょうか。就職講座に参加している学生にアンケートを取り、その場ですぐに人事部に電話をして確認や参加依頼をしたことがあるかどうか調査したところ、200人中1人しかいませんでした。そこで、なぜ電話しないのか再度調査したところ、電話で依頼することなど思いもよらなかったという回答がほとんどでした。

たとえネット上では満席の表示が出ていても、礼儀正しく、熱意あふれるお願いの電話をすれば、許可してくださることもありますし、参加可能な説明会や代案を紹介してくれることもあります。よって、諦めずに電話する習慣をつけましょう。たとえ、許可がおりなくても、あなたの氏名は伝わり、熱意・勇気の行動は高評価されます。ちなみに、上記の200人中1人の学生は、7社に電話して、3社から参加の許可を頂いたそうです。そして当日は、電話で許可してくださった人事担当者のもとに行き、しっかりお礼を述べてきたとのことです。
(※質問内容の考え方については、前回のレクチャーで説明済みです)
5.志望企業の商品、サービスを使ってみる習慣をつけよう!
一般消費者向けの商品・サービスを提供している会社ならば、ぜひ使ってみることを強くお勧めします。なぜなら、エントリーシート・面接において商品・サービスに関することは頻出質問であり、具体的に答えられないと評価は大きく下がってしまいます。

なお、商品・サービスを使ってみる最大のメリットは、成長が著しく早くなることです。インターネットで見ているだけではなく実際に体験することによって、モチベーションが非常に高くなり、企業研究の努力が楽しくなるのです。さらに、企業研究が進むと、自己分析に深みが増します。自分の気に入った商品・サービスを提供する会社ならば、入社後、働くのも楽しみになりますよ。

内定者はこう書いた!エントリーシート完全版 著者
就職コンサルタント・心理カウンセラー/坂本直文