就活鉄人化計画2011/講師:坂本直文氏

就活鉄人化計画2011 第8回 2月号
エントリーシート合格の速効策。書く力はこれで高まる

みなさん こんにちは。
今回は、受かるエントリーシートが書けるようになる速効策についてレクチャーします。簡単にできることばかりですので、ぜひ実行してみてください。効果は非常に大きいです。

エントリーシート再現:まず、この設問に答えてください。

エントリーシートで実際にあった設問です。参考までに企業名を付記していますが、他の企業でも頻出です。自分の志望企業のエントリーシートで出題されたと想定して、回答を考えてみましょう。
  1. あなたが今、一番気になることは何か?(博報堂、その他)
  2. 最近、関心を持った出来事は?(NHK、その他)
  3. 企業を選ぶ際に一番大切にしている基準は何か?(三菱東京UFJ銀行、その他)
  4. 学生と社会人の違いは何か?(ANA、その他)
  5. あなたの「短所」は何か?(集英社、その他)
  6.  
  7. あなたの「弱み」は何か?(京セラ、その他)
  8. あなたが当社で挑戦したいこと、実現したい夢は何か?(三菱商事、その他)
  9. 入社後、実現したい夢は何か?(エイベックス、その他)
  10. これまで苦労したことは何か?(富士通、その他)
  11. あなたの人生最大のピンチは何か?(日清食品、その他)
(※筆者の就職講座受講生の就活レポートより) 

エントリーシートの書く力が高まる5つの心掛け

極めて重要なことを “5つの心掛け”として集大成しました。
1.設問意図(質問意図)を分析して書く!
エントリーシートを書く上で一番重要なことは、設問意図を分析して書くことです。採用担当者は、この設問から受験者の何を判断しようとしているかしっかり考え、それに沿った内容を書きましょう。 参考として、上記の設問の意図を解説します。

●1と2の設問意図
当社の仕事に高い関心があるか。ビジネスチャンスに敏感な人かどうかのチェックです。よって、志望企業の仕事内容でビジネスチャンス(高収益、高視聴率等)に関連することだと、ビジネスパーソンとしての適性が感じられて高評価が得られます。

●3と4の設問意図
志望度の高さや情報収集力の緻密さのチェックです。志望企業の仕事内容や社員の実名・実例を具体的に挙げながら説明すると高評価が得られます。抽象論や一般論に留まってしまってはダメです。

●5と6の設問意図
志望企業の仕事に必要なスキルに関することで高い目標を持って努力しているかどうかのチェックです。志望企業の仕事内容を深く研究し、仕事を完璧に行うために必要なスキルのレベルを理解して、理想的なレベルに到達していない部分のことを述べ、現在、どのように努力しているかを述べると、本気で志望していることや向上心の高さが感じられ高評価が得られます

●7と8の設問意図
志望企業の中長期的な経営計画と受験者のキャリアビジョンが一致しているかのチェックです。WEBサイトの株主向けのページに掲載されている『経営計画や事業計画』を分析し、その内容に沿って自分のアイディアを展開すると高評価が得られます。

●9と10の設問質問
自ら高い目標を掲げて挑戦するタイプかのチェックです。受け身的な苦労や成り行きで陥ったピンチではなく、目標が高いからこそ、苦労も大きかった内容だと高評価が得られます。
2.新聞記事のような文章構成で書く!
文章構成がわかりにくいと、内容は良くても、しっかり読んでもらなくなり、高評価は得られません。料理で例えれば、どんなに美味しくても、盛り付けがマズそうだと、食べてもらえないのと同じです。他人に読んでもらうためには、新聞記事のような文章構成にすることが大切です。要するに、文章の核心を伝える『具体例や数値』を見出し、もしくは、文章の出だしにすること。客観的な根拠を軸にして書くことです。
3.志望企業の株主向けのWEBサイトを熟読して書く!
志望企業のWEBサイトで、商品や求人のページは読んでいても、株主向けのページまで読んでいる受験者は極めて少ないです。しかし、このページには、企業の経営方針、経営状態、事業内容、経営計画、今後の課題、問題点、創業者の言葉、社長のメッセージなどが詳しく掲載されています。志望理由系の設問を書く上で参考にすべきことが多々ありますから、プリントして熟読することをお勧めします。他の受験者とは、志望理由・自己PRの着眼点・内容等に大きな差がつきます。
4.志望企業の商品・サービスを体験して書く!
志望理由や自己PRの説得力を高めるには、志望企業の商品・サービスを使ってみて、その特徴・長所を実体験し、その内容を文章に盛り込むことが大切です。実体験しにくいタイプの商品・サービスの場合は、会社や工場、ショールーム、店舗等に見学に行くとか、担当社員の話を生で聞くとよいでしょう。たとえば、テレビ局の制作志望の受験者でしたら、 番組の観覧に申し込み、現場を見に行くことをお勧めします。
5.志望理由から書き始め、自己PRは志望理由と関連させて書く!
エントリーシート全体の核になる設問は、志望理由欄です。よって、最初に志望理由欄から書きましょう。そして、各自己PRの内容を志望理由欄と関連させて書くと、全体的に一貫性のあるエントリーシートにすることができ、高評価が得られます。たとえば、営業職を志望するならば、各自己PR欄は営業職を行うにあたって役立つ内容を書くということです。

内定者はこう書いた!エントリーシート完全版 著者
就職コンサルタント・心理カウンセラー/坂本直文