坪田まりこの就職塾2011

坪田まりこの就職塾2011 第3回
自分をまず知ろう。”自分の売り”を探すための自己分析

はじめに

みなさん、こんにちは。
この夏、いかがお過ごしでしたか?長雨や台風、地震などで不安材料が多い夏でもありました。それでも暑すぎる夏でしたね。私など、もともとクーラーが苦手なのに、今年はキンキンに冷えた部屋やオフィスでないと、かなり疲れてしまいました。いっそのこと食欲も落ちればダイエット効果につながったと思いますが、なぜか食欲だけは旺盛でした。。。(苦笑)。昨年まではとりたてて食べたいと思わなかったカキ氷をとにかく食べました!それだけ私には暑い夏だったということなんでしょうね。みなさんは、いかがでしたか?おそらくインターンシップやアルバイト、旅行、サークル活動にと充分青春を満喫されたことでしょう。。

さて、後期にはいると、いよいよ本格的な学内就職ガイダンスがはじまります。 メニューは大学のスタンスによってさまざまですが、「自己分析」はかなり重要な位置づけになっているはずです。なぜならば、納得のいく活動を終えるためには、まず自分が何をしたいのか、そして何ができるのかを早い段階から明確にしたほうがよいからです。

私もいろんな大学で自己分析に関する講座や講演をすることが少なくありませんので、今回は自分の”売り”を見つけるための自己分析のポイントをお話しましょう。

自己分析の位置づけ

就職活動に関する学内ガイダンスは、3年生の6月頃から始まる大学も少なくありません。3年次に一通り参加をなさることができれば、就職活動でやるべき道筋がすべて分かるはずなのですが、どの大学でも嘆いていらっしゃることは、参加率が少ない!ということです。それでも今年の3年生は昨年と比べて、参加率が非常に高いそうです。おそらく売り手市場ではなくなった厳しさを、みなさん自身が不安に思われているからでしょう。それにもかかわらず、年明けになっても、「あのー、就職活動をしなければいけないことはわかっているのですが、何から始めたらいいのか、それすらも分からなくて。。。」という学生からの質問をたくさん受けるのも事実。そんな学生のためにも、みなさんが取り組むべきこと簡単に整理してみましょう。

とにかく参加をして、体験・体感をすることを

てっとりばやいのが、先にのべた学内就職ガイダンスに参加をすることです。
頭の中や気分はまったく就活モードでない状態でも、参加をすれば何かに気がつくはずです。そのとき周囲を見渡しましょうね。あなたの友達はあなたと同じのんびりモードであっても、それ以外の学生は必死に聞いている姿、案外たくさん見ることができるでしょう。そこから、あなたもやる気を起こすこともありそうですね。
体験といういう意味では、インターンシップがベターだったと思います。今年は相当数がインターンシップに参加をしたいと考え、早々と活動をした学生も多かったようです。そこで得たこと、見たこと、感じたことはすべてきちんとまとめてノートに書いておくことを忘れずに。

情報収集をすること

新聞やニュースは意識をしてみておきましょう。漠然と見るだけでも、今の社会情勢、経済情勢が分かるはずです。効果を上げるためには、あなたにとって気になる業界や企業、仕事に関する記事などを、スクラップしておくことをお勧めします。今は使えなくても、年明けから本格化するエントリーシート作成や面接で、書ける・話せる材料になるはずですから。

自分自身を知ること

職務適正診断などを受ける学生が多いようです。これらはいろんな就活サイトでお試しができます。
しかし、このような適正診断は、あくまでも複数ある問いかけに対し、「Yes」「No」で答えた結果、出される回答ですので、それだけで自己分析を終えたということにはなりません。職務適正診断結果はあくまで参考程度にとどめておかれることをお勧めします。
自分自身をしっかりと知るための手がかりは、やはりしっかりと考えた「自己分析」にあります。

別の角度から、みなさんが考えるべき・取り組むべきこと考えてみましょう。
先輩方が「内定をとるために必要なこと」と答えたものの中には下記のようなものがあります。
  • 自己分析
  • コミュニケーション能力
  • 企業研究
  • タフな精神力
  • ビジネスマナー
  • 情報、など

どれも正解だと思います。人によって、苦手な部分があれば早く対処をしたほうがいいですよね。この中のトップに上がっている自己分析は、人によっては時間がかかるものです。たとえば6月からはじめても、完成するのは12月頃という方もいらっしゃいます。面倒くさいので、つい適正診断結果だけで自己分析を終わったという人もいるのだと思います。

自己分析をやって本当によかったという声をいくつかご紹介しましょう。

  • 自分が本当にやりたいことがわかった
  • 自分の長所、短所が明確になったので、自信をもってアピールすることができた
  • エントリーシートが楽に書けるようになった
  • 面接で話すべき話題が自分の中で明確になった
  • 面接やエントリーシートで、自分の軸をつねに持つことができたので、どんな質問や設問に対しても一貫性をもって語る・話すことができた

ではその反対、自己分析をしっかりやらなかった方の反省・後悔の声をどうぞ。。

  • エントリーシートの設問が多すぎて、一枚一枚仕上げるのに相当時間がかかった
  • 面接で自分のことをうまく語ることが出来なかった
  • エントリーシートや面接での語る内容が、そのときそのときバラバラだった
  • 面接がまったくうまくいかず、かなり遅れて自己分析をしたところ、そこから先は面接でうまく話せるようになった→内定もとれるようになった、など

いかがですか。これらの先輩方の声からも分かるように「自己分析」の位置づけは、自分が納得のいく就職活動ができるために最も重要なことだと考えていいでしょう。実質はエントリーシートなどの書類選考を通過すること、面接を通過することが内定にダイレクトに直結するものではありますが、誰のためでもない、自分のための就職活動ですから、「エントリーシートや履歴書に書ける」「面接で 話せる」自分像をまず明らかにする必要があります。
どんな場所でも、誰に対しても臆することなく、自分自身を堂々と語ることが出来るように、しっかりとした自己分析に取り組みましょうね。

自己分析の方法とポイント

先に申し上げたように就職サイトが出している15分程度で終えることのできる診断テストがあります。まずはそこからとりかかりましょうか?便利ですし、とりあえず、「ふーん、私って客観的にみるとこんなタイプなのか」って分かる目安になるからです。それでもその解説の中には、あなた自身のエピソードなどは出てきませんので、その次にやるべきことはやはり下記2つだと思います。
  • 自分史をつくる自己分析
  • 他人から聞くことで自分を知る他己分析

まず2.の他己分析からご紹介します。第三者に自分のことを質問し、その回答から自分自身を知る手法です。自分の考えではなく、他人に自分のことを教えてもらうことによって、より客観的に自分のこと、特徴などを知ることが出来ます。 次に、自分史をつくる自己分析について。小さい頃から現在までの自分を振り返り、書いていく手法です。アルバイトをした方なら「棚卸し」って言葉をご存知ですか?決算時などに在庫品を調べ上げることをいいます。自己分析に置き換えるならば、自分のこと、長所、短所などすべてを並べあげること、と考えることができるでしょう。

私は自己分析の手法として、1.自分史をつくることをお勧めします。加えて、その内容の一部分だけは、自分史をつくる自己分析&他己分析のミックスをお勧めします。
自己分析とは、これまで歩んできた過去の自分の行動や経験を振り返ることで、自分の特徴、考え方、強み、能力、価値観などを知ることができます。それらが分かることで、そんな自分の特徴を生かすことのできる仕事や企業を見つけることに役立つわけです。さらに、エントリーシートに書く、面接で話す材料が明確になり、おそらく内定を得るために一番必要な「自己PR」と「志望動機」が的確に言えるようになるでしょう。

このやり方は、6月頃からはじめて、年末くらいにようやく完成する人がいるほど、人によっては非常に時間がかかるものです。それだけで「やーめた!企業の自己分析ツールだけでいいや!」って思ってはダメですよ。20年以上も付き合ってきた自分と向き合う作業ですもの。時間がかかるのは当然です。むしろ年末=年内に終えることは、就職活動本番より前に終わるということですから、きっと余裕+自信を持って、年明けの本格期を迎えることができます。早速大学でもらった就職ブックの中に書いてある自己分析シート(自分史を作成できる項目があるもの)を活用して、自分の棚卸しを始めてくださいね。

自分の”売り”を見つけるポイント

自分の売りとは、簡単にいえば長所です。エントリーシートのみならず、アルバイトをはじめるとき提出した市販の履歴書にも、必ず長所・短所を書く欄があります。それなのに、学生によっては、面接時、

「長所はありません。短所は、、、、、、、、、」

ともったいない答え方をする人が時々います。もったいないというより、あまりにも知恵がなさすぎ。これだけ厳しい採用状況の昨今では、こんな考え方の人は真っ先に敬遠されます。長所がない=日本人特有の奥ゆかしさ=美徳ではないのです。 さて、ここで留意してほしいことは、この長所と短所の考え方を単なる自己分析だけで見つけることが危険であるということです。

たとえば、エントリーシートや履歴書に、
長所は明るくて積極的なところ。
短所は、気が短いところ、そそっかしいところ。

と書いたとしましょう。長所が明るくて積極的であれば、おそらく人事担当者は、あなたのことを社会人基礎力はあると見てくれると思います。社会で生き抜くためには、やはり他社とのコミュニケーションが必要であり、明るくて積極的なほうがいいに決まっているからです。但し、人事担当者がこれだけであなたの長所を信じることはしません。だからこそ、面接というダイレクトにあなた自身を見てチェックする場面が後で設けられているのです。

さあ、面接を受けたときのあなたの姿。面接官からの「あなたの長所と短所を教えてください」という質問に対し、書いたとおりを述べたとしましょう。しかし、どうみても、入室から退室にいたるまでのあなたの姿、答え方、表情からは、「明るくなかった、むしろ暗い学生だった」「積極的なんかには見えなかった。むしろ消極的、自主性や主体性はなかった」と判断されたとしましょう。これではせっかく書類選考では通過しても、面接を突破することはできません。

そこで、長所と短所の項目こそ、自己分析&他己分析のミックス版で解決しましょう!

自己分析 他己分析(家族) 他己分析(友人) 他己分析(大人)
【 】 【 】 【 】 【 】
【 】 【 】 【 】 【 】
【 】 【 】 【 】 【 】
長所
  • 明るい
  • 積極的
  • 思いやりがある
短所
  • 短気
  • そそっかしい
  • 飽きっぽい

ほとんどの学生が、上記のように自己分析だけで終わっています。しかしながら、先に述べたように、長所も短所も面接では必ず聞かれることなのです。なぜならば、自分のことを客観的にわかっている学生かどうかを人事担当者が知りたいからです。面接でこの質問が問われなかったときも、人事担当者は、客観的にあなたの書いた長所と短所を必ず照らし合わせてみていることをどうかお忘れなく。

書き方・考え方をご説明しましょう。

まず、長所を3つ、短所を3つを書くときには、最も長所(短所)だともうことから書いてください。

次に、それぞれ書いたものを家族に見せる、もしくは見せないで、自分の長所(短所)をそれぞれ3つ尋ねてみます。

ここで、もしも家族が答えてくれたあなたの長所が
  • 優しい
  • おだやか
  • 物事をじっくり考える
短所が
  • 要領が悪い
  • 短気ですぐ切れる
  • 飽きっぽい

だったとしましょう。まずこの時点で、あなたは救われたことになるのですよ。つまり、長所に、「明るくて積極的」と書かないほうがいいかもしれないということです。
さらに、友人からも第三者である大人からも同じように言われたとしたら、なおさら、「明るくて積極的」が長所であると書かないほうがいいでしょう。

なせならば、あなた以外の第三者からは、どうみても明るいとは見えない、積極的とは思えないというのが、あなたの客観的な姿だからです。

エントリーシートでも面接でも、主たる質問はすべてあなたご自身のことばかりですが、面接とはまさしく、客観的にあなたをみて、企業で”使える”人物であるかどうかを見極める作業なのです。だからこそ、仮にあなたの長所・短所が、あなたが書いたものとは全く正反対の人物に思われたなら、面接は決してうまくいきません。そんなあなたの志望動機がどんなに素晴らしくても、「自分自身のことすらよく分かっていな学生だから、おそらく素晴らしすぎる志望動機も、おそらく本人の思い過ごしだろう」って思われることもあり、損をすることになります。

ではなぜ、他己分析を家族だけでとどめることなく、友人や第三者である大人にも尋ねるのでしょうか。それは、家族よりも、友人のほうがあなたらしさを知っているということがあるからです。友人だけで終わらせないのは、面接官はあなたと年が近い友人レベルの目線ではなく、やはり大人の目線だからです。第三者である部活やゼミの教授や、先輩訪問をした社会人とか、アルバイト先の店長などにも尋ねることが必要です。

家族は、ときに愛する我が子の気持ちを傷つけたくないものです。あなたが見せた長所を見て、心の中では「あーお前はちっとも明るくないし、泣き虫だけど、自分ではそう思っているだね。よしよし」と思って、「そうね。たかしは明るいし友達も多いよね。しっかり者だよ、お前は」って、言われることもなきにしもあらず。友達も恋人もあなたの気持ちを傷つけたくなくて、率直に答えてくれないこともあるかもしれません。だから、この作業をするときには、自分の書いたものを見せないでそれぞれ3つ答えてもらったほうがいいかもしれないし、または「自分のことを客観的に知りたいんだ。だから僕が傷つくことでも正直に教えてほしい」って誠実に話すことが必要かもしれませんね。

次なる作業は、他己分析と自己分析を比べ合わせて、客観的にみた自分の長所と短所を書き上げることです。この場合、
*自己分析の長所
  • 優しい
  • 積極的
  • 思いやりがある
*他己分析の長所
  • 優しい
  • おだやか
  • 物事をじっくり考える

でしたので、照らし合わせた結果、イコールになるのは、あなたが書いた長所の3.「思いやりがある」だと思います。「優しくて穏やか」に見えるあなただからこそ、面接官にそう述べたときに、面接官にも間違いなくそう見えるはずです。

では短所はどうでしょう。
*自己分析の短所
  • 短気
  • そそっかしい
  • あきっぽい
*他己分析の短所
  • 要領が悪い
  • 短気ですぐ切れる
  • あきっぽい

実は短所。イコールになるものを決して書いてはいけませんよ。この点が留意すべきポイントです。長所と同じ観点でイコールになるもの、ここでは「短気」「あきっぽい」を書いたとしたら間違いなく面接官からもそう見えるはずです。短所は自己PRポイントではなく、やはり改善すべき点ですから、短所こそ、そう見える、そう聞こえることを述べてしまうのは、正直ではありますが、あまりにも知恵がないと考えるべきです。この場合には、あなたの短所は「要領が悪い」と書くことをお勧めします。

短所である「要領が悪い」ということを述べる際には、この例の場合には、長所を補う話し方ができますよ。なぜならば、長所の中に、「物事をじっくり考える」というのがあるからです。実は、当たり前ですが、長所と短所は裏表のことが多いですよね。面接で述べる際にはこうしましょうか。

「私の短所は、どちらかといえば要領が悪いことです。しかしながら、何かをはじめるとき、物事をじっくり考えるという性格ゆえに、要領が人よりも悪くなるのだと思っています。じっくり考える性格だからこそ、これまで大きな失敗をしたことはありません。これからも石橋をたたいて慎重に歩みながらも、社会人になるわけですから、もう少し要領よく判断できるように、自分を磨いていきたいと考えています」って。

いかがでしょうか。なぜ長所と短所、それぞれ3つづつ書いてもらったか分かりますよね。それは、仮に自己分析が他己分析と食い違った場合に、上記のように修正しなければならないからです。一つだけでは修正するときに大変ですよね。 さらに、短所と長所を裏表の観点からまとめることもできます。

もしも、企業が求める人物像と、自己分析&他己分析の結果があまりにも違いすぎて、正直に書くことを恐れ、偽りの自分像を描いてしまったとしたら、どうなるでしょうか。実は、そう見える人、たくさんいらっしゃいます。「無理しているな、この学生」と見える人、感じる人、毎年毎年、実はたくさんいらっしゃいます。果たして、よい結果がでるかといえば、決してそうではありません。

偽っているからこそ、信憑性がありません。仮に要領よくアピールできれば、見事に内定を取る学生もいますが、そんな学生に限って、入社してすぐまたは3年以内に「こんなはずじゃなかった」って自己都合で早期退職をする人につながるのです。

自己分析とは自分のためにあります。それが企業を間違いなく選択する目に、観点につながるのです。どんなにつらい出来事でも、しっかり思い出すこと。自分の辛かったことに決して目をつぶらないこと。それが大切であることをどうかお忘れなく。

そして次にやるべきことは、長所の具体例を3つ書き出すことです。

長所を「思いやり」に決めたあなた。その「思いやり」をもっともよく表すエピソードを3つ書きとめておいてください。エピソードも同じく最低3つ必要です。なぜならば、自分の長所がある企業とマッチしていたならば、その3つの中のエピソードのどれを語ることが、その企業に対しふさわしいかという目で選ぶことができるからです。さらに、集団面接時などでは、先に答えた学生の中に、全く同じようなエピソードがあったとしたら、変えたほうがいいですよね。そういう意味で、3つ用意しておくと、いざというときに困らない、あせらない方法だと考えています。

自己分析でここまで把握することを忘れずに

自己分析をした結果、忘れてはならないことがあります。ここまで必ず抑えるようにしてください。それは、

「自分が決してしたくないこと、やりたくないことは何か」 「5年後、10年後、20年後、どんな生き方をしたいか」

この2点です。

まず「自分が決してしたくないこと、やりたくないこと」を絶対に無視しないでほしい、それが私の考え方です。もちろん企業に入ってからは、そんな後ろ向きな考え方、姿勢では、絶対に認められません。企業に入ってからは、やりたくないこともしたくないことも、しっかりとやり遂げることが必須です。しかし、自己分析とは、誰のためでもなく、まずは自分自身を見失わないため、自分のさらなる幸せを見つけるためにあるのだと私は思います。20年以上の自分を振り返ってみて、どうあっても消極的でおとなしい自分だと分かり、これからもそれを変えることが難しいならば、飛び込み営業などをするような企業には絶対に入らないほうが無難だと私は思います。これは私があなたたちを甘やかしているのではなく、企業のための目線でもあります。今こそ企業は即戦力のある学生が必要なのです。完全失業率がついにこの7月で、5.7%と過去最低の水準にまで落ち込みました。

一度正社員になったなら、企業がもしも人員削減をしなければなならない事態に陥ったとしても、あなただけは、残してもらえる人になりましょう。そのためにも、自分の強みをもっと生かし、それが出来た上で、自分の弱点を早い段階で克服するという強い気概のある若者に育ってほしいと願っています。今は若すぎて、打たれ強くない学生のほうが多いからこそ、強みを生かせる仕事へチャレンジなさることを、あなたのためにお勧めしたい、私は心からそう思っています。

2つめの「5年後、10年後、20年後どういう生き方をしたいか」について。

今は東京で働きたいと思っているあなたも、将来はご実家を継ぐ、または故郷へ帰らなければならないという方もいらっしゃるかもしれません。働くということは、恋愛と結婚の違いと同じかもしれませんね。恋愛だけでいいなら、今、楽しければ面白ければそれでいいのかもしれません。しかし結婚とは楽しいだけではだめ、面白いだけでもだめ。二人で手を合わせて堅実に未来を築いていくことが大切です。だからこそ、将来のあなたの姿をも自己分析の中に入れておかれると、この企業で、この職種で本当にいいのか、自分はどんな環境でも頑張ることができるか、ということも自ずとイメージできるかもしれません。自己分析のまとめとして、ぜひここまでのことを考えてみてくださね。

まとめ

いかがでしたか?自己分析は本当に大変ですが、やる意義と必要性を分かっていただけたら嬉しく思います。

何をしたらいいかさっぱり分からない!というあなたこそ、幼稚園や小学校の頃、憧れに思っていた仕事がヒントになるかもしれません。

時間はかかるけれど、どうかワクワクドキドキしながら、しっかりと自分と向き合ってみてくださいね。高校生の頃、いじめなど辛い経験をしたあなたも、それを乗り越え今、大きく成長し、楽しい交友関係やアルバイトで頑張っているならば、それを思い出したとき、書き終えたとき、自分自身に大きな拍手をしてあげてください。

就職活動はまだまだ始まったばかり。一歩一歩、一つづつやるべきことを片付けていきましょう。

季節の変わり目です。いくら若くて疲れ知らずでも、多少は夏の疲れも残っているはずですから、くれぐれもご自愛ください。

それではまた来月、元気にお目にかかりましょう。

坪田まり子