OBOGメッセージ

K.T.さん 男性

  • 神戸大学 大学院
  • 自然科学研究科 建設学(土木)専攻(理系)
入社名
業種
所属部署・役職
防災部 建設学(土木)専攻
入社年
2008年入社

現在の仕事内容

発展途上国の洪水対策事業において河川構造物の設計を行っています。河川構造物とは堤防や護岸、樋門、水門といった河川沿いまたは河川を横断する形で設置されている構造物のことです。たとえば、堤防の設計の場合、上流側の工程である河川計画で設定した計画流量を安全に流下させるために、周辺の既設構造物や自然環境および社会環境への影響を考慮しつつ法線を決定し、越水や堤体の破壊が生じないように、必要な堤防の高さや幅を設定して、必要に応じ侵食、浸透、地震に対する対策工を設置します。様々な検討のアウトプットとして設計図面、数量計算書、報告書を作成し、工事入札に資する資料を準備します。
仕事内容そのものは国内の建設コンサルタントの場合と大きく変わるものでありませんが、1件の業務の規模の大きい点や、その国の文化や社会情勢、人々の考え方や気質などを考慮した柔軟な対応が求められる点が異なると思います。

この会社を選んだ理由

日本は食料や資源などの多くを発展途上国に依存しており、そのうえに私たちの豊かな生活は成り立っています。そのような国々に対し何か貢献できるような仕事がしたいと、学生時代に考えたことがきっかけでした。私は大学では土木工学を学んでいましたので、インフラの整備により途上国の人々の暮らしや安心安全の向上に貢献する方法を選ぶことにしました。
同業のコンサルタントにも数社エントリーしましたが、入社後4年間は親会社に出向し国内業務に従事し経験を積むという制度に魅力を感じ、現在の会社を選ぶことにしました。もちろん不採用であった会社もありましたが・・・。結果的に、この4年の国内業務における経験は非常に有益であったと思っています。

仕事の魅力・やりがい

設計業務は、検討事項や作成しなければならないアウトプットの量が多く、体力的にも精神的にも非常に厳しいものです。しかしその分、成果品を完成させ一つの業務を完了させると大きな達成感を得ることができます。さらに、困難な状況を乗り越えることにより技術力やマネジメント力のを向上につながると思います。また、自分が設計した構造物が実際に施工されて実物となることで、自身の苦労した証を世界に残せることも大きな魅力ではないかと思います。
特に発展途上国ではインフラ整備自体が日本と比較して不十分ですので、構造物対策による効果が顕著に現れやすいと思います。例えば自身が設計した構造物が設置され、その結果実際に洪水が減ったということを耳にすることや目の当たりにすることで、大きなやりがいを感じることができます。

将来の目標・夢

将来の目標は、クライアントから指名されるような、高い技術力、信頼性を持つ技術者となることです。そして、より多くの国の人々の安心安全に貢献していきたいと考えています。

学生のみなさんへ

就職活動では不安や焦りを感じておられる方が多いと思います。私も当時、次々と複数の会社から内々定を得ていくのを見ていて、焦りを感じていたのを覚えています。しかし、就職活動でより多くの会社から内々定をもらった人物が実際に会社に入ってから活躍する人材となるかというと、必ずしもそうではないと思います。重要なのは、就職してから会社の一員として必要とされる人材となることだと思います。
就職活動では、できるだけ自分のやりたいことや性格に合った会社を見つけ、自分と入社する会社とのミスマッチを小さくできるよう、努めてください。ミスマッチによる退職は、本人にも会社にとっても悲しい結果となります。
みなさんが、長く働いていける会社に巡り会われることを願っております。