就活準備


 ポイント1 就職活動は心がまえで決まる。大まかな流れをつかんで準備を!
このページを開いた今この瞬間が就活のスタートだと思ってほしい。学生モードはいったんリセット。
今まで経験したことのない挑戦へ向けて、まずは心がまえを固めよう。

就職活動を始める前の心がまえ
◆就活と受験はまったくの別物。"想い"の強さですべてが決まる。

筆記試験と面接で合否が決まる……この一点だけを見れば、就活も受験も同じです。しかし、中身はまったく違います。そもそも筆記と面接にかかる比重の割合が異なります。大学受験が「筆記8:2面接」だったとすれば、就活は「1:9」、あるいはもっと差が大きいかもしれません。

ではなぜこんなに違うのでしょう? 考えてみてください。就活では「自分で考える」ことの重要性が非常に高いのです。「必勝セオリーを暗記する」ような「受験気分」は、これを機会にやめてしまいましょう。さて、受験と就活がなぜ違うのか、自分なりの答えは出ましたか? ここでは根源的な答えを提示します。

大学にとって受験とは、文字通りその学校の教育水準に相応しい「学力の有無を試す」ためのもの。企業にとっての就活とは、数十年にわたってともに働く「いい仲間を見つける」ためのもの。学力、つまり知識の量や思考力といったスキルだけでは「いい仲間」かどうかはわからない。だからこそ面接という「性格や情熱や志まで知る」アプローチを重視するのです。

「それならば面接での必勝法を知りたい」と、もしも考えたなら、まだあなたの心がまえはできていません。面接が「仲間を見つける」目的で行われる以上、そこに「必勝法」など存在しないのです。企業は無数にありますし、それぞれ考え方や求める人材像は違います。「どの企業を相手にしても必ず合格する魔法」などないのです。そして、もっと重要な事柄は「合格を得るために面接に臨む」という発想を改めること。先ほど、面接について「企業がいい仲間を見つけるために行うもの」だと書きましたが、同時に面接は「あなたが企業を選ぶ場」でもあるのです。

就活とは端的に言ってしまえば「企業と志望者の出会いの場」です。だからこそ以前から「恋愛に似ている」と言われるのです。「もしかしたら数十年にわたって一緒にいることになる相手」「一緒にいたいと思える相手」を探し出し、相思相愛の関係に導いていくチャレンジ。それが就活ということ。この鉄則は志望者にとっても、企業にとっても同じです。つまり、あなたと企業がイーブンの立場で向き合うお見合いの席、それが就活なのです。


◆"想い"は"行動"で示す。「知る」活動と「伝える」活動

では、就活はどのように進めるべきなのか? まず最初に、今このタイミングでしっかりとした心がまえを固めること。「素晴らしい相手とめぐり会いたい」という気持ちを強く持つことです。これは決して精神論ではありません。「企業」といっても、その実体はオフィスビルや工場や製品やサービスといった「モノ」にあるのではなく、あくまで心を持った「ヒト」の集合体です。入社志望者が心から「あなたたちと一緒にここで働きたい!」と思っていれば、その違いは面接でも、それ以外のコミュニケーションの場でも必ず相手に伝わります。逆にどんなに上手な自己PRができていても、かんじんの「想いの強さ」が感じられなければ、相手の心は動きません。極論すれば、この「心がまえ」という最初の段階で就活の行方は決まったも同じということなのです。

心がまえができたなら、いよいよ行動開始となりますが、これも「就活は出会い」と考えれば、難しいことではありません。やるべきことは2つだけです。相手を知ることと、自分を伝えること。この2つを同時にしっかり続けていく。インターネットで検索した情報や、大学のキャリアセンターからの情報、先輩や仲間から聞こえてくるクチコミ情報などなどを積極的に収集して整理することだけが「相手を知る」行動ではありません。インターンシップやセミナー、説明会といった「リアルに触れ合える場」にも積極的に足を向けていけば、それまでとは違った「相手の実像」が見えてくるはず。複数の候補を相手に同じ行動を続けることで、初めて「自分にとって理想的な相手」との出会いがあるのです。

もちろん、リアルな触れ合いを重ねる中で、「自分を伝える」行動も必要になります。忘れてはいけないのは先の「心がまえ」。「内定を手に入れるため」に「伝える」のではなく、「本当の自分を知ってもらうため」に「伝える」姿勢です。では「本当の自分」とは何なのか? 何を相手に伝えるべきなのか? これについては、しっかりと自分で考え抜きましょう。当然、ここにも便利な「必勝セオリー」など存在しません。あなたの気持ちや情熱や志や夢は、誰にもわかりません。他の誰とも違う内容のはずです。それを相手にどう伝えるか、はあなたにしかわからないのです。

とにかく、心がまえが固まったなら、「相手を知る」「自分を伝える」の2つに集中し、行動を開始しましょう。「就活シーズンはまだ先」などと考えて先送りにしていたら、あなたの社会人としてのチャンスはどんどん小さくなっていきます。くれぐれも忘れないでください、現代のビジネス環境を。「いい学生がいたら何人でも採用します」などという余裕は、どんな業種のどんな規模の企業にも一切ありません。企業は今、かつてないほど厳しい環境下で闘い、生き残りを目指しています。だからこそ「本気で一緒に闘ってくれる仲間」を真剣に、必死な想いで探しているのです。それくらい真剣な相手と相思相愛になろうというのですから、中途半端な決意、呑気な行動しかないようでは、取り残されるのも当然です。しっかりと心がまえを固めて、今できることから、どんどん行動していく。これは当たり前のことなのです。


就職活動全体の流れをつかむ!
◆数カ月で終わってしまう短期決戦。まずはグランドデザインを。

大学受験と異なり、就活のプロセスは非常に複雑に見えるでしょう。試験当日までにひたすら猛勉強をすればよかった受験と違い、「やるべきこと」「考えるべきこと」「用意しておくもの」などなどがたくさんあるのも現代の就活の特徴です。多くの学生が早期から行動を起こせない要因も、実はこの点が作用しているといえます。そもそも「就活自体が未経験の挑戦」であることに加え、「複雑そうで何から手をつけていいかわからない」という印象もあって、「億劫だ」と感じてしまうからでしょう。

しかし、きちんと整理さえできてしまえば、実はそれほど複雑ではありません。就活をアクションパターンで大きく分ければ以下の6つに集約できます。

(1)準備
(2)ガイダンス
(3)エントリー
(4)説明会(選考開始)
(5)筆記試験
(6)面接

それぞれのアクションにおいて、何に注意し、何を行えばいいか、については次の[ポイント2]のページで説明します。現段階ではまず全体像を把握しましょう。以上6つのアクションによって就活が行われるという理解、そして下の図表を見ながらそれぞれがどんな日程で推移するのかを頭に入れてしまうのです。決して複雑でも難解でもないはずです。

さて、多くの人はここで気づいたでしょう。思っていたほど複雑ではなかった就活のプロセスではあるものの、(1)〜(6)が順々に進むわけではないということ。特に(2)(3)(4)がほぼ同時期に重なっていること。(2)以降のステップ開始が12月であるのに対し、早い人ならば翌年の5月には内定が出てしまう、つまり非常に短期間で事が決まるということです。

2011年から新卒採用に関するルールが変わり、就活を行える実質的な期間が短縮されました。従来10月にはスタートしていた(2)以降のプロセスが、「12月1日から」となったのです。その最初の年、影響は学生にも企業にも出ました。双方から聞こえてきた最も多くの反応は「選考期間が実質的に短くなったせいで、じっくりと考える時間が制約された」といった類のもの。「就活開始の時期が遅くなったのなら、企業は内定を出す時期を遅くすればいい」と考えるかもしれませんが、採用する側の企業にその理屈は通りません。「次年度入社予定の学生を春から夏までの間に決定する」という前提であらゆる経営計画が動いている事情もありますし、「うかうかしていれば、優秀な学生を早期内定で囲い込まれてしまう」という危機意識もあります。

複数の要素や思惑が重なった結果、2011〜2012年の就活戦線は非常に混乱をしました。では新ルール採用2年目である2012年以降の就活事情はどうなるのでしょうか。企業、学生双方で言われていることの一つが(1)の重要性のアップです。就活全体の流れを頭に入れ、グランドデザインをイメージできたなら、いよいよ行動開始です。
さらに、2016年卒業予定の皆さんは、今まで以上に前半の活動が重要になっています。
就活時期が4年生になる直前の3月から解禁、昨年までとは違い、始まりが3ヶ月遅くなりました。
次の[ポイント2]のページでは、ここで挙げた(1)、つまり就活前半の行動についてチェックしていきます。


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